講演・講話

田坂塾 塾長講話 第11講 

人間関係を拓く 
- 未熟さを抱えて生きる
「こころの技法」 -

収録内容

人生において、人間関係で悩まない人はいない。

誰もが、家族や親戚、友人や知人、上司や部下など、
他人との関係を円満で円滑なものにしたいと思っている。
そして、誰もが、他人から好かれる人間でありたいと願い、
また、他人を愛せる人間になりたいと思っている。

しかし、現実には、日々の仕事や生活の中で、
他人との不和や不信、葛藤や反目、摩擦や衝突は、避けられない。

では、そうした人間関係の悩みに、どう処するか?

世の中には、一つの誤解がある。

自分の非を改め、欠点を直し、未熟さを克服していく。
そのことによって、人間関係を円滑なものにしていくことができる。

それは誤解であろう。

現実に、我々が、
自分の非を改め、欠点を直し、未熟さを克服していくことは
容易ではない。

では、非や欠点や未熟さの無い人間でなければ、
他人との良き人間関係は築けないのか?

そうではない。

世の中を見渡せば、非もあり、欠点もあり、未熟さも抱えた人物が、
周りから好かれている例、多くの人々が共に歩んでくれている例は、
決して珍しくない。

しかし、そうした人物が、共通に身につけているものがある。

「しなやかな心」

もし、我々が、その心を身につけることができるならば、
いかに、非もあり、欠点もあり、未熟さも抱えた人間であっても、
人間関係は拓けていく。そして、道は拓けていく。

では、いかにして、その「しなやかな心」を身につけるか。

それは、日々の人間関係において、
ささやかな心構えを大切にすること。
その心構えを、拙いながらでも、行じていくことである。

この特別講話においては、その心構えを、
誰にも行じることのできる「こころの技法」として、
「7つの技法」を語ろう。

収録時間:
第1部 塾長特別講話(約120分)
第2部 塾長との対話(約60分)
(2016年7月1日収録)